教育の目的とは
教育の目的は端的に言うと、“自立した大人に育てる”ということではないでしょうか。
そういう意味では親の願いとは少し違うかもしれません。
子どもが生まれたばかりの時は、元気にすくすく育ってほしい。幸せな人生を送ってほしい。と誰もが思うでしょう。
それが学齢期になると、親が叶えたかった夢を子どもに追わせたり、自分が考える理想を子ども強制したりしてしまうものです。自分が子どもの頃と時代が変わってしまっていることに気がつかずに、時代錯誤の願望を、まるでそうすることがその子のためであるかのように言うのです。時には、親の見栄をはるための存在になるのです。
従順な子どもは良い子なのか?
親や先生が言ったことに、何でも素直に従う子は良い子なのでしょうか?
学校でも、積極性や協調性などが先生の主観によって評価され、自分の努力や興味関心とは違ったところで成績が決まります。所詮は他人が決めた評価であり、大人から見た良い子なのです。では、大人の言うことを疑いなくきく子は自立していると言えるのでしょうか。
反抗するということは、ある意味自立の表れであり、何かに興味を持ちやってみる絶好のチャンスかもしれんません。
興味の深掘りを自立のきっかけにする
子どもが何かに興味を持ったタイミングに気がつけるかどうかは、日ごろの子どもの様子をよく見ているかにかかっています。
そもそも子どもは好奇心旺盛ですが、その分飽きっぽいので興味がコロコロと変わっていきます。コロコロ変わってOKですが、大人が質問しながら想像を膨らませたり、関心を持って一緒に調べたりすることで思考は広がっていきます。そして何より親子で時間を共有することは楽しいことです。
あとは勝手に自分で考えたり、調べたり、作ったりしていきます。
子どもの夢中を一緒に見つけることが自立のはじまりになります。
光陰矢の如し、一寸の光陰軽んずべからず
気をつけたいのは、大人しくさせるために早いうちからゲーム機やスマホを与えてしまうことです。一度、楽で刺激的な暇つぶしを手に入れてしまうと脳みそがジャックされてしまい、いくら時間を制限しても隠れてやるようになります。
そういうお子さんに、「どんなことが好き?」「何に興味あるの?」「何がやりたい?」と訊くと、「特にない」とか「ゲーム」と答えるようになります。
外食に行くと、同じテーブルにいながら親も子も料理が届くまでずっとスマホをいじっている光景、見たことありませんか?
その子にとって起きている時間のほとんどをどこかの誰かが作ったゲームに興じて、矢のように過ぎ去る貴重な時間を消費し、この先もずっと誰かの作ったものを買わされるだけの人生を送るかもしれません。
子どもたちは、授かりもので、預かりものです。
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