みんなで新しい昔話を作ってみた

新しい昔話。昔話なのに新しいってどういうこと???
昨日、国語あそびで2つの昔話をくっつけて今までになかった昔話を創りました。
はじめに、知っている昔話をどんどんあげてもらって、ホワイトボードに書き出したら19話出てきました。意外と昔話を知らない子が多く、イソップ物語やアンデルセン童話と勘違いしている子もいました。
ちょっと幼児期のご家庭の読み聞かせ事情も想像できます。

かちかち長者、花咲すずめ、何でも来い!

昔話を2つ組合わせて、創作昔話を創ろう!と言った時、すごくおもしろがる子と全然思い浮かばないという子、未来話というオール創作に走る子がいました。
これをやる目的を考えると、未来話は少しズレているのですが、登場人物の名前もサラッと決めてどんどん書いていく姿をみていると、自由に書かせてみようという気持ちになりました。
これは特に答えがある学習ではありません。ですから、何を書こうが点数がつくわけではないのです。それなのに優等生ほど、なかなか手が動きません。評価されることを意識して、整ったもの、すごいねって言われるようなものを書こうとするためなのかもしれません。
上手いか下手か、ウケるかウケないかは別として、まずは書いてみることです。

創作する目的

複数のストーリー全体の展開を把握して多面的な接点を見つけられるようになります。また、共通点(おばあさんが強欲とか、助けたら恩返しされたとか)相違点(めでたしめでたしで終わる場合と、悪いことをしたから懲らしめられる場合など)をちょっと上から眺めるような感覚で捉えられるようになります。

傑作 S君作【猿かに浦島のころりん恩返し合戦】

第1章 起爆剤
ある日蟹は、おにぎりを抱え住処への帰路を急いでおりま
した。蟹は全体的におっとりしており、歩くのは遅いし、
頭もよくなく、いつも周りから馬鹿にされていました。こ
のおむすびは、蟹が広大な土地におっとりながらも稲を植
え、育て、収穫し、不器用な手で仲間たちのために握った
ツナマヨおにぎりです。この具であるツナマヨの原材料の
マグロも、ハサミ二つで狩ってまいりました。そんな苦労
を思い出し、達成感に満ちた表情をしておりましたが、次
の瞬間、その顔は曇ることになります。町一番のチンピラ
と悪名高く、いつも自分を馬鹿にしてくる猿が、向こう側
から柿の種(おつまみではない)を手の中でじゃらじゃら
言わせながら歩いてきたのです。運悪く蟹は、猿に目を付
けられました。猿は、右の拳をぐっと突き出し、「おい、
お前のおにぎりとこれ、交換しろ。」と、右手を開き、柿
の種(おつまみではない)をさしていいました。身構えて
いた蟹は、しぶしぶ血と汗と涙の結晶である、おにぎりを
差し出しました。のちにこの交換が、猿に命の危険を招く
とも知らずに…。
第2章 屈辱
住処に帰った蟹は、ぶつくさと猿の文句を言いながら柿の
種を植えておりました。毎日投げやりな気持ちで水をやっ
ていた猿ですが、種はやがて芽となり、ぐんぐんと成長し
、遂には木になり、実をつけました。しかし木の高さは西
洋の物語、「ジャ〇クと豆の木」サイズになっており、蟹
では到底届きません。そこで柿の種のドーピングを疑った
蟹は、猿に直接問いただしました。現場に来た猿は、「柿
が取れないだけだろう。」といって、素早く木を登り、実

の所へ到達いたしました。そして自分だけ、柿の実をバク
バクと食べ始めます。蟹は、「私たちが育てたものだ、実
を渡せ!」とブチギレます。すると元野球部の猿、「うる
せえこれでも食っとけ!」と青い実を投げつけます。する
と、低空飛行をしていた鶴の胴体にクリーンヒット!虫の
居所が悪くなった猿は、鶴と蟹に暴言を吐き、帰っていき
ました。鶴は、「おのれエテ公、許すまじ!」といって、
気を失いました。そこへ通りかかった老人が、鶴を介抱す
るために、家へ担いでいきました。そのころ猿は、イライ
ラを抑えきれず、蟹渾身のおにぎりを近くの洞穴にたたき
つけるようにして投げました。すると洞穴の中から大量の
ネズミが出没し、猿を宝の山へと連れて行きました。   
続く.

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