人は自分が思った通りの人間になる
2か月前に入塾したAさんは、これまで自分は勉強が苦手だと思い込んでいました。
初めて会った時、なんだか自信がなさそうな顔でうつむいていました。
自分が苦手だと思うと、その自信のなさが知らず知らずのうちに表情に現れてしまい、周りの人もそう見るようになります。
おそらくですが、これまで勉強のことで傷つき体験をしたことがあったのでしょう。
できないままの子なんていない
一緒に学習を始めてみると、Aさんの良いところがいくつも見えてきました。
・学習時間には決して遅れない。
・学習の流れや方法を理解するのが速い。
・家庭学習を出したら必ずやってくる。
・一生懸命に粘り強く考える
などなど。
この子は絶対にできるようになる!
まずは私がAさんの成長を信じました。
この調子でいくと、来月には学校の授業がわかって楽しく参加できるようになる。
そうしたら、1回15分ぐらいの中1の復習をプラスしてみよう。
冬休みに入る頃には、3単元進んでいるなぁ~
と、具体的にAさん用の計画を立てて、Aさん自身が自分の意志を持って進んでいける手助けをしました。
手助けと言っても、できるようになっている事実を言葉に出して伝えるだけですけど。
根拠を持って勇気づける
私「学校の勉強、最近わかりやすくなってきた?」
Aさん「はい」
私「家庭学習を毎回やってきてくれるもんね」
やるべきところを共有してから少し経って様子を見に行くと
私「もう、できたの?」
Aさん「はい!」(声が明るい)と言いながら丸付けをしている。
私「解くスピードが速くなったね」「〇の数が増えたね!うれしい!」
目の当たりにした事実と私が感じた感情をただ伝えるだけですが、それが少しずつAさんの自信になっていきました。
お母さんからのLINE
これまでは学校で小テストがあると言われても何もしないまま受けて、得点できていませんでした。
「小さなテストを大事にしてほしいなぁ~」とつぶやいた数日後にAさんのお母さんからLINEチャットをいただきました。
私のちょっとした言葉を気に留めていてくれたことがとても嬉しくて幸せな気持ちになりました。
今朝の計算Warm Up学習で、2カ月前とは別人のようにスラスラと方程式の問題を解くAさんを見て、積極的な肯定感を持って自分を信じ望むことはすごい力を発揮すると確信しました。