終始伏し目がちだったY君との出会い
学年末テストが終わった2月末にY君のお母さんから体験希望のお電話をいただきました。体験前には必ず面談をさせていただくので、早速親子で教室にお越しいただきました。
「これまでのテストの結果が散々だったので心配です。どうにかしないと!」とおっしゃるお母さんの隣りでY君は、いかにも連れてこられたという感じで静かに座っていました。
私が部活や学校のこと、好きなこと、興味があること、普段自由な時は何をしているのかなど、いくつか質問をしてもボソボソとどこか自信なさそうに下を向いて話していました。
学習塾自体が初めてだったらしく、自分の成績を知られたら、きっとものすごく危機感を煽られて勉強させられるのではないかと警戒しているようでした。
Hyper Genius Methodのこと、数学、英語より優先するべきことがあることなどをお話しして、初回の体験日を決めて面談は終わりました。
体験初日
直ぐに来ていただくはずだったのに、新型コロナウイルスのことで学校が休校になり予定より2週間遅れて体験初日を迎えました。
面談から時間があいてしまうことで、最初に会った時の気持ちが薄れて体験なんてもういいや!となる場合もあるのですが、Y君はちゃんと来てくれました。
スタートラインを見極めるためのプリントを解いてもらい、採点しようとしてビックリしました。正答数がどうのこうのではなく、当たり前のことがキッチリできる素晴らしさに感動したのです。
成績が低迷しているお子さんに多い解答欄に合わない文字の大きさ、乱雑さが全くなく、(ひどい場合は、消しゴムすら使えない)ちょうど良い大きさで丁寧に一生懸命に読んだ形跡が見てとれました。
Y君はずっとできるようになりたかった、でもどうしたら良いのかが分からなかったのだと思いました。
ノートの書き方、丸付けのやり方からスタート
ノートに大事なことを書き留めたり、演習問題を解いていく場合、後から解答見直す必要がある場合とそうじゃない場合では使い方が違います。
数学は自分で間違いを見つけて訂正できるようにならなくてはいけないので、見直す必要があります。英語もそうです。
覚えておきたいことを書き留めるときは、ただ書き留めても自己満足にしかならないので、別の方法を使います。
丸付けも、ノート→解答→ノート→解答と目を左右に行き来させているうちに、ちがうところを見ていたということもあるので、両手を使って丸付けするように指導します。
小さなことですが、ちょっとずつ効率化されることで学習が楽になります。
嬉しい期待の裏切り方
最初のうちは毎日通塾していただけると良いのですが、そうもいかないので、私はY君の3か月後を具体的にイメージしながら「次回までに、これを練習してほしいなぁ」と課題を出しました。
Y君の取り組みぶりを見て、きっとやってきてくれる!という気持ちと、学習習慣がないから、もしできていなくても仕方がないという気持ちでした。
なんと、Y君、国語の冊子をまるっと1冊解いてきてくれました。設問に対する解答の仕方を定着させるために、できるようになるまでは指導者が丸付けをするようにしているので丸付けが大変!嬉しい悲鳴でした。
Y君、この半月で3冊目に突入しています。
小学校で習った分数の計算が怪しかったので、これは時間がかかりそうだなぁと思っていたのですが、安定して解けるようになってきました。
期待しすぎてもダメ、でも期待しないことは信じないことなのでダメ。確かなことは、子どもは本当に空より高いの可能性を秘めているということです。
Y君は今、できるようになことを楽しんでいます。新しいことを学ぶことにハマっています。自分でもともと持っていたやる気スイッチをONにしたのです。
昨夜は、Hyper Genius Methodで学んだ「小さな挑戦を続けることを毎日やるんだ」と言って帰っていきました。
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