S高校の学校説明会に行ってきました
当たり前ですが、私立高校はそれぞれの教育理念のもと独自のカラーを打ち出し生徒募集をしています。
毎年、「この高校なら子どもたちに薦めたい」と思う私立高校の学校説明会に参加しています。
今日行った高校もその中の1校です。ちょっと前までは、公立高校下位校の受け皿のような存在だと思われていた高校ですが、今では入学時よりもグンと力をつけてくれる高校として塾屋の間でも話題になるほど快進撃をしている高校です。入学者も定員を大きくオーバーするほどの人気ぶりです。
2021年度の入試は
この高校は入学志望者の学力がだんだん上がり、一般的な私立高校でいう総合コース(学力点が一番低いコース)の生徒さんの割合が年々少なくなりました。また総合コースで入学しても大学進学を希望して努力して国公立大学に合格する生徒さんも出てきました。
先生たちの生徒たちへのきめ細やかな働きかけが、生徒たちの学びに対する意識を変え、自ら学ぼうとする気持ちにさせたのだと思います。
そんな訳で、総合コースはなくなり特進コースとなり、2021年度入試から最低合格ランクも1ランク上がることになりました。
S高校だけじゃなく、ここ数年、私立高校も人気がある高校とそうではない高校でかなりの差があり人気校は合格最低ランクが上がっています。
進路指導…合格させた?
説明会の冒頭に、これからは学力だけじゃなく社会に必要とされる力をつけなくてはいけないという話がありました。なので、勉強をガンガンさせるのではなく、どんな新しい取り組みを始めるのだろう?と楽しみにしながら聴いていました。
でも残念ながら新しい何かにチャレンジさせる取り組みなどではなく、ただ単に上位大学に合格させるための内容でした。それを進路指導というのか?と少し残念に思いました。
学校の目標と生徒の目標のギャップという話をされていたのも違和感がありました。聴き方によっては、学校側に難関校に合格させるという目標ありきという印象すら受けます。
Hランクで総合コースで入学したお子さんが、成績上げて転コースしてS選抜コースになり、国公立大学に合格したということを「合格させた」と表現されていました。
管理して学習時間を増やせば得点は上がります。もちろん成績が上がれば本人も嬉しいでしょう。でもそのお子さんにとってのゴールがそこだったら、合格とともに終わります。
大学合格をゴールにするような指導は学校の都合でしかありません。
キャリア教育についても公務員試験などの合格ありき、就職ありきではキャリア教育と言えません。サラリーマンの先生たちには起業するという発想がないのでしょう。
目標、目的
高校生ぐらいの年齢で明確にどうなりたいという目標を持っている子の方が少ないでしょう。多くは、身近な大人(特に両親)の価値観や意向を自分の本心と錯覚して学校選びをしてしまう姿を見てきました。
また、英語が得意だからキャビンアテンダントになる、勉強が得意だから医学部を受けるというのも違います。英語が得意なのとは別に、他に夢中になることがあるかもしれません。勉強が得意でも誰もが医者に向いているわけではありません。
そういうお子さんに共通しているのは、自分のことを大切に思ってくれる人の意向なのだから何とか応えなくてはと焦りますが、潜在意識では納得していないので行動に移せなかったり、せっかく大学に合格したり、就職しても「こんなはずじゃなかった」と自分の気持ちに反していたと気がつくのです。
何が好きなのかわからないなら、何でもやってみたら良いと思います。
やる中で目標を持ち、毎日小さいチャレンジを積み重ね、その目標もレベルアップして最終的な目的(ゴール)を見つけていくでしょう。ゴールはたいてい形あるものではなく「嬉しい、楽しいなどの感情」です。どんな道を通って行こうと最終的にそう思って過ごせれば成功と言えるのではないでしょうか?
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